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Showing papers by "Masashi Mizokami published in 1987"


Journal ArticleDOI
01 Jan 1987-Kanzo
TL;DR: B型肝炎ウイルス垂直感染が成立しcarrier化したが,HBc抗体の上昇を認めない2歳男児例を報告した.
Abstract: B型肝炎ウイルス垂直感染が成立しcarrier化したが,HBc抗体の上昇を認めない2歳男児例を報告した.患児は生後7日目にHBs抗原が陽転し,以後HBs抗原,HBe抗原は持続陽性であったが,肝障害は認めなかった.HBc抗体は初期より低値であり,母体よりの移行が少ないことを推察させた.生後11カ月よりHBc抗体は持続陰性となり,IgM型HBc抗体の陽転も経過中認めなかった.母親のHBc抗体もcarrierとしては低値であり,患児のHBc抗体欠如はgeneticな異常の可能性も考えられた.父親は急性B型肝炎の既往があり,HBc抗体の正常反応を認めている.2歳時の免疫能検査では,患児はIgAの低下およびリンパ球subsetにてOKT4およびOKT4/8比の低下以外は正常で,母親は異常を認めなかった.本症例は,HBV垂直感染あるいは慢性B型肝炎(CHB)発症におけるHBc抗体の働きを推察する上で,貴重と思われた.

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Journal ArticleDOI
01 Jan 1987-Kanzo
TL;DR: PBCが契機に発生した若年PBCの1例を報告した; PBCに対する影響を検討する事は重要と思われる.
Abstract: 出産を契機に発生した若年PBCの1例を報告した.症例は24歳女性で,昭和55年1回目の出産では特に臨床症状,血液検査など異常認めなかったが,昭和59年2回目の出産1カ月後より全身倦怠感,腹痛出現し,血液検査にて胆道系酵素優位の肝機能障害を指摘され,IgM高値,抗ミトコンドリア抗体陽性のため肝生検施行したところ胆管周辺のリンパ球浸潤,類上皮細胞の出現,胆管上皮の変性消失など慢性非化膿性胆管炎の所見を認めPBCと診断された.その後検査所見改善しないため,predonisolone 20mg投与したところ,胆道系酵素高値改善され,抗ミトコンドリア抗体価も低下した.その後predonisolone減量中止し,経過観察するも増悪傾向は認めていない.PBCと妊娠,出産との関連についての報告は少ないが,若年発症例も増加しているため,妊娠,出産のPBCに対する影響を検討する事は重要と思われる.

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